セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
整骨院を開業後、経営コンサルティング事業までにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
前川さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
柔道整復師を目指したきっかけを教えてください!
友人の父が整骨院を経営していたことがきっかけです!
正直に言ってしまうと、高校を卒業した段階ではまだ働く気がありませんでした。
そんな理由から、大学に進学しようと考えていることを両親に伝えたんですが、「そのモチベーションで大学へ行っても意味がないからよく考えなさい。」と言われたんです。
今後について悩んでいたときに、友人の父が整骨院を運営しているという話を聞き、柔道整復師に興味を持ちました。
私は当時サッカーに取り組んでいて、何かと整骨院でお世話になっていたので、スポーツにも携われて、安定した収入も得られることに魅力を感じ、柔道整復師の専門学校への進学を決めました。
柔道整復師の資格取得後の経歴を教えてください!
整骨院やスキー場で働きながら、鍼灸師の資格を取得しました!
専門学校卒業時に、持っている資格が柔道整復師だけだと不安だったので、鍼灸師も取得しようと思い、再び専門学校へ入学したんです。
専門学校在学中の6年間、資格取得後に2年間整骨院で勤務していました。
柔道整復師は、骨折に対するアプローチができる資格ですが、実際に整骨院で働いていると骨折した患者さまは病院に行きます。そのため、なかなか骨折に対するアプローチの機会に恵まれません。
いつか開業したいと考えていたのですが、開業前に骨折へのアプローチを経験したいと思い、いくつかスキー場と交渉したんです。
1か所「ぜひ来てほしい。」と言っていただいたスキー場で、週末を利用して骨折や捻挫などのけがをした患者さまの処置をおこなうといった生活を3~4年おこないました。
整骨院勤務やスキー場で外傷対応への経験を積み、26歳の頃に開業しました。
整骨院を開業したきっかけや開業後のことについて教えてください!
家族を守りたいと考えたからです!
結婚して子どもが生まれたとき、今の生活で家族を守れるのかと危機感を覚えました。
雇用されて働き続けた10年先の自身の姿を思い浮かべても、全くワクワクしなかったんです。
そこで、今の働き方のままで将来家族を困らせる可能性があるなら、開業して今の自分にできる最大限のチャレンジをしてみようと思い、整骨院の開業に至りました。
開業して集客の方法を学ぼうと思い、セミナーに申し込みましたが、うまく成果につながらず、結果として半年間でお客さま1名のみでそれも全額返金。つまり、売上0円でした。
かなり高額な費用を払ったのにもかかわらず、全く成果が出ずに心が折れそうにもなりましたが、ここで諦めたら家族を守れないと思い、再度チャレンジすることを決めたんです。
貯金も切り崩して、これが最後のチャレンジだと意気込み、ホームページやマーケティングの講座を受講しました。
それが上手くいき、9か月後には月売上100万円を達成できるようになったんです。
ですが、目標を達成してもあまり達成感が湧かず、家族を守っていけるだろうかという不安は変わらず残ったままでした。
それまで出会った方々のなかでも、技術面で私より優れている方がたくさんいらっしゃいました。それなら、自分が現場で働くよりも技術力のある方々のサポートをしていきたいと考えたんです。
そこで、29歳のときにさらなるチャレンジとして、整骨院を運営しながら経営コンサルティング事業を始めました。
現在はどのような活動をされているんですか?
おもに経営コンサルティング事業をおこなっています!
10年来の患者さまなどは現在も通院していただいていますが、3か月に1回だけ本当にみてほしいという方のみ施術をおこなっており、私は経営コンサルタントとしてセミナーを開催しているんです。
基本的にセミナーは対面でおこなっており、おもな開催地は東京と大阪です。Zoom開催の場合もあります。
1人で独立開業している方を対象に、目標金額を定めて集客や単価設定などマーケティング全般を指導させていただいているんです。
自身の活動のための集客媒体としては、SNSを活用しています。YouTubeやX、Instagramなど、日常生活に浸透しているツールが中心となっています。
経営コンサルティング事業にかける想いや今後の展望を教えてください!
努力しているセラピストが、もっと世間から評価される手助けをしたいです!
私は開業したときに非常に苦労した経験があるので、同じように苦労をする方を少しでも減らしたいという想いがあります。
セラピストの業界は積極的に自己投資をおこなうなど、これほど努力を怠らない方が多い業界はあまりないと思っています。
そういった方々がもっと評価されるためにも、経営スキルを磨く手助けをしたいんです。
現在メインで手がけている講座のほかにも挑戦している講座があって、最終的には医療業界以外の業界にも影響力を持つ方を育成したいと思っています。
そうして育った人材が1000人集まってイベントの開催ができれば、素晴らしいイベントになるのではないかと考えており、それも目標の一つですね。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
自分の人生は、自由に決めて良いということを伝えたいです!
自分の人生なので、自由に生きて良い。そして、どのような人生を歩むのかを自分で選択し、困難があっても挑戦を止めないでほしいと伝えたいです。
私はその挑戦を手助けする立場になりたいと思い、現在の活動をおこなっています。
私は、開業するまで技術を追い求めて努力していました。しかし24歳のころ、父が倒れてしまったことで、それだけではダメだと気づいたんです。
医師から延命治療をするかしないかの選択を迫られたときに、正直なところお金の心配が頭によぎったんです。
つまり、お金がないことで大切な方の命より自分や妹の生活を心配したんです。
父と以前話したときに「自分に何かあっても延命治療はするな。」と言われていたこともあり、延命治療はしませんでした。
どうでしょうか。そんな経験をしたい方は一人もいないはずです。私はそのような経験を2度としたくないから日々挑戦しています。
現実的な話ではありますが、自分の大切な方に何かあったとき、私のように延命治療をしないという選択だけではなく、ほかの選択肢を増やせるようにある程度の蓄えはあったほうが絶対に良いと思います。
余裕が生まれることで、患者さまにももっと優しくできるはずですし、自分のやりたいことが見つかったときもチャレンジしやすくなるはずです。
学生のうちから、意識して資産形成などの勉強をおこなうことをおすすめします。
前川 雅治 (まえがわ まさはる)
柔道整復師と鍼灸師の資格を取得。整骨院で勤務する傍ら自身でも開業し、
経営コンサルタントとしての活動を始める。自身の可能性に気づき、挑戦する方を手助けしたいという想いから、現在は経営コンサルティング事業を軸に、独立開業した方を日々成功に導くサポートをおこなっている。