【こみや ゆうか / 言語聴覚士】話す・食べるケアを伝え、最期まで笑顔の団欒を届けたい!

【こみや ゆうか / 言語聴覚士】話す・食べるケアを伝え、最期まで笑顔の団欒を届けたい!

こみや ゆうか

言語聴覚士の資格取得後、総合病院に入職。現在は個人で地域コミュニティや個人宅、高齢者施設にて、フェイスケアやハンドケア、フットケアなどをおこなっている。また、地域コミュニティや高齢者施設での一般の方への指導だけでなく、ケアビューティストへの教育として誤嚥ケアや口腔トレーニングの講師業を展開中。

THERA-FIL

セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。

THERA-FILって何のメディア?
THERA-FIL

総合病院勤務から介護美容事業や講師業をおこなうまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。

こみやさんFilmを覗いてみましょう。

こみやさんが言語聴覚士になろうと思ったきっかけを教えてください!

こみや ゆうか

勤めていた会社の倒産がきっかけで、手に職をつけたいと一念発起しました!

私が言語聴覚士になろうと思ったきっかけは、リーマンショックの影響を受けた会社が倒産したことです。

大卒で会社員になり、やりたいことがあったものの、数年で会社が倒産してしまったんです。

当時はどこも不景気な会社が多く、キャリアの乏しい若い女性が定職に就くのは難しい状況で、結婚や出産などブランクがあっても、長く働くには何か手に職をつける必要性があると強く感じました。

そこで国家資格を取得しようと思い、言語聴覚士という職業を見つけました。

最初は、保育士や作業療法士などほかの国家資格も考えていたんですが、営業職の経験からコミュニケーションのおもしろさを感じたんです。

実際にコミュニケーションとはどういうことなのか、その治療とはどういうものなのか興味があったので、言語聴覚士を選ぶ決め手となりました。

年齢的に時間があまりないと焦りがあり、2年制の専門学校に飛び込み、学び始めた当初は医療系の知識に戸惑い、特に解剖学や言語学の難しさに苦労しましたね。

こみやさんが現在の事業に至るまでの経緯や内容を教えてください!

こみや ゆうか

訓練適応外の患者さまに何かできることはないのか?悩んだ末にたどり着いた介護美容をおこなっています!

資格取得後、総合病院に勤務し、8年間にわたりさまざまな患者さまと向き合いました。最初の1年は、4年制大学を卒業した同僚と知識や技術の差を痛感する日々でした。

知識や技術不足から悩んだり、苦労したりもしましたが、先輩方の厳しくも温かい指導に支えられ、成長させられたと思います。

会社員時代の常識と医療業界の常識の違いに戸惑いながらも、会社員時代の経験は至るところで生かされ、患者さまとのコミュニケーション力を発揮し、少しずつ自信をつけていきました。

こみや ゆうか 経緯

総合病院では、外来や急性期、回復期、慢性期、難病といった幅広い領域を経験できました。病院での経験を通じて、リハビリの重要性や言語聴覚士としてのやりがいを強く感じましたね。

しかし、訓練適応のない患者さまを担当することが多く、リハビリの限界を感じることが度々ありました。算定期限、対象疾患というルールによって、介入を諦めざるを得ず、その後衰退していく姿をやるせない気持ちで見過ごしていることもあったんです。

あるとき、整容行為のなかでノンバーバルコミュニケーションでの患者さまの変化、医療関係者の言動の変化を目の当たりにし、化粧療法などの作業療法分野に興味が沸きました。

祖母の看取りの経験から、調べていくなかで介護美容という分野を知り、技術を身につけたいと学び始めたのが、現在の活動に至る経緯です。

こみやさんの現在の活動について教えてください!

こみや ゆうか

語聴覚療法・摂食機能療法と介護美容を融合したサービスと講師業を展開しています!

現在は言語聴覚療法・摂食機能療法と介護美容を融合したサービスと誤嚥ケア、口腔トレーニングの講師業を展開中です。

介護美容は、地域コミュニティや個人宅、高齢者施設にて、フェイスケアやハンドケア、フットケアなどを実施しています。美容の技術を通じて、高齢者の生活の質を向上させることを目指しています。

こみや ゆうか 活動

言語聴覚士としてのリハビリスキルと介護美容を組み合わせることで、総合的なケアを提供し、心身ともに患者さまの健康をサポートしています。

講師業は、誤嚥性肺炎などを予防するための誤嚥ケアや口腔トレーニングなどを指導しています。地域コミュニティや高齢者施設にて一般の方への指導だけでなく、ケアビューティストへの教育としてもおこなっています。

こみやさんが事業に込める想いや今後の展望はありますか?

こみや ゆうか

話す・食べるケアの啓蒙と予防活動の規模拡大です!

今後は、元気なうちから気軽に楽しめる話す・食べるケアの啓蒙活動に力を入れていきたいと考えています。

特に予防的なアプローチを強化し、病院に来る前から多くの方にケアの重要性を知ってもらいたいです。そのために、地域での活動やオンライン講座を通じて、言語聴覚士の役割やリハビリの効果を広く伝えていきます。

こみや ゆうか 想い

また将来的には終末期のケアにも注力し、患者さまが最期まで自分らしい生活を送れるようサポートすることを目指しています。

言語聴覚士は、話すことや飲み込むことに問題を抱えている方にとって非常に重要な存在です。しかし、一般の認知度はまだ低く、多くの方がその重要性を知らないのが現状です。

なので、言語聴覚士の知識や技術を必要とする方が適切な支援を受けられるよう、情報発信を積極的におこなっています。

またご家族や介護者に対しても、適切なケア方法が伝わり、その方がより良い生活を送れるようサポートできるよう有益な情報発信に取り組んでいきます。

さらに、多職種とのネットワークを広げ、地域社会全体で支援できる体制を整えたいです。そのために、言語聴覚療法・摂食機能療法の普及に努めていきます。

THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?

こみや ゆうか

予防の重要性と言語聴覚士としての強みを伝えたいです!

メディアを通して、予防の重要性と言語聴覚士としての強みについて伝えたいです。

日常生活における予防は、単に身体機能の維持・向上を目指すだけでなく、健康を保ち生活を豊かにさせるために重要です。特に、言語や嚥下機能は生活や命に直結する問題なので、嚥下トレーニングや口腔ケアなどの予防は欠かせません。

現在、多くの方が予防の重要性を十分に理解していない状況にあります。たとえば、誤嚥性肺炎の予防や、コミュニケーション能力の改善に対する意識はまだまだ低いです。

私は、それらの問題に対して早期に対処することが、長期的な健康維持につながると思います。

多岐にわたる学問や知識をもとに培ってきた嚥下訓練や発音練習、コミュニケーション方法の指導などを通じて、その方が日常生活をよりスムーズに過ごせるようサポートできるのは、言語聴覚士の強みです。

また私は、地域社会全体で話すこと・食べることの重要性を理解し、支援する体制を築くことも目指しています。それは、教育機関や医療機関、地域コミュニティとの連携を強化することで実現可能です。

多くの方々が言語聴覚療法・摂食機能療法の恩恵を受けられるよう、そしてもっと当たり前に、言語聴覚士が前線で予防活動をおこなう時代になるよう、啓蒙活動を続けていきます。

この記事を通して、多くの方々が予防の重要性と言語聴覚療法・摂食機能療法・介護美容を理解してもらえると嬉しいです。

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