セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
鍼灸整骨院勤務から自身のサロン開業に至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
池田さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
池田さんが柔道整復師になろうと思ったきっかけを教えてください!
自分が主体となって行動したいと思ったからです!
高校生までずっと野球に取り組んでいて、そのまま社会人でも野球を続けるか迷っていたんです。卒業後は、専門学校に入学して午前中はアスリートコース、午後は柔整学科に通っていました。
柔整学科の先生が講義をおこなう際、積極的にコミュニケーションをとってくださいました。部活でのけがで私も整骨院に通った時期があり、その柔道整復師の先生も優しく親身になって関わってくださったことを思い出したんです。
野球を長くおこなっていくなかで身体について興味を持つようになり、柔道整復師になろうかなと考えるようになりました。
ほかのセラピストではなく柔道整復師を目指した理由の一つは、自分が主体となって行動したいという想いが元々あったからです。
医師の指示のもとではなく、自分で考えて施術をおこなっていきたいという気持ちが強く、開業権があって独立もできる柔道整復師を目指しました。
柔道整復師として働いてみてどうでしたか?
理想と現実のギャップを感じました!
実際に働いてみて、国家資格を苦労して取得したのに頂けるお給料はこれくらいなのかと、理想と現実のギャップを感じましたね。
ただ社長の考えや社風が私に合っていて、頑張れば社長からも気にかけていただける環境だったので頑張ろうと思ったんです。
実際に25歳で役職を任されたり、会社が主催するセミナー活動にも帯同させてもらえたりと、施術業務以外の経営やマネジメントに関することを学べました。
また、働いているうちに自分の考え方も変わっていったんです。以前は、周りのスタッフや患者さまを自分の思いどおりにしようとしていました。
ただ、人は変わらないから自分の行動を変えていくしかないと気づいたんです。
コミュニケーションに関しても、正しいか正しくないかで判断するのではなく、何が最適かを判断することの重要性を学べたと思います。
最初の会社では、社会人としての大切なことや現在の活動につながる基礎を構築できました。
池田さんが最初の転職に至った経緯を教えてください!
裁量権のある仕事をしたかったからです!
転職に至った一番の理由は、会社の合併です。大手の会社との合併で、今までは現場の裁量でおこなえていたこともマニュアルで統一されてしまいました。
たとえば、個人経営の会社はスタッフそれぞれの個性を生かして仕事ができますが、大手になるとマニュアルが細かく決められています。
次第に自分のやりたいことが思うようにできないならば、私がここで働く意味は何だろうと思い始めたんです。
迷いを抱えて過ごしていましたが、知人の紹介がきっかけで小顔サロンへの転職に至りました。
池田さんが事業を始めたきっかけやコンセプトはありますか?
自分の腕を試したいという気持ちが湧いてきたからです!
最初の会社では施術や経営、マネジメントを学び、2つ目の会社で美容について学びました。
次第に自信もついてきて、自分の腕を試したいと思うようになったんです。
施術や美容分野の両方を経験し、医療従事者がおこなう施術として打ち出すことで国家資格を生かせると考えていました。
施術に関しては、場数を踏んできたことと柔道整復師として急性症状、慢性症状などある程度の症状をみてきたという自負があります。
また、重症度問わずさまざまな症状に対応でき、かつお顔の悩みにも対応できる。その自信が湧いてきたので、2020年に開業しました。
池田さんが現在おこなっている事業について教えてください!
お顔や身体に対するアプローチをおこなっています!
現在は東京の自由が丘で『美骨Labo』を運営し、整体×カイロ×小顔矯正×オステオパシー×心理学によって、身体を整えたうえでお顔に対するアプローチをおこなっています。
サロンでは、美容整体に特化しているのでおもに小顔矯正をおこなっているんですが、個人として身体の左右差や女性特有の冷え性、むくみなどの症状にも対処しています。
また、ほかのセラピストへの技術指導により、後進の育成にも務めているんです。地域の少年野球の外部指導者としても活動しています。
サロンを運営していくなかで、今の時代だとチラシよりもSNSをみてサロンに来られる方が多いと考え、SNSに注力して集客をおこなってきました。
今はSNSマーケティングだけでは弱いかなとも思っているので、口コミサイトとか紹介制であったり、多くの方に来ていただけるよう常に考えています。
逆に捉えると、SNSが普及している現在では正しいものだけではない情報も広まっていると思うんです。
だからこそ、実際に施術を受けていただかないと分からないことがあります。資格を持った人間が正しく施術をおこなうことで必ず効果は出ると思っているので、その点も含めて正しい情報を伝えていきたいですね。
池田さんが自身の事業にかける想いを聞かせてください!
コンプレックスを抱える方の悩みを減らしたいです!
美容とかで悩みを抱える方は、美容整形を受ける方が多いんです。現在は美容整形が広く普及しているので、コンプレックスのある方が簡単に美容整形を受けられる時代となりました。
ただ美容整形にはリスクもあって、ダウンタイムがあることや手術を受けた後も思ったとおりにならなかったなど、さらに悩みが増えてしまう方もいるんです。
もちろん美容整形が悪いというわけではありません。ただ自分たちの施術は、副作用などのリスクが少ないことを伝えたいです。
本人の骨格などに合わせた施術なので、効果も感じていただきやすいです。時間をかけて施術ができるので、コミュニケーションがとれるところもメリットの一つだと思います。
なりたい自分になる選択肢は美容整形だけでなく、保存療法でもなりたい自分になれる、コンプレックスは取り除けると知ってほしいです。少しでもコンプレックスなどを抱える方の悩みを取り除けたらと思います。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
やらなければいけないことだけでなく、やりたいことを突き詰めてほしいです!
事業を大きくしたいと思っていないわけではありませんが、それ以上にコミュニティを増やしていきたいと思っています。
セラピストとして働く方のやりがいを守りつつ、雇用も守れるような支援をおこなっていきたいです。
私は仕事だけではなく私生活も充実させたいと考えています。セラピストのワークライフバランスやマインドフルネスが守れていなければ、ネガティブな感情や態度は伝染してしまうと思うんです。
社会人になったら、日々の仕事に追われてやらなければならないことばかりで疲れたり、思いつめたりする方もいらっしゃっています。
やりたいことを突き詰めていくことは、非常に大切です。
自分が好きなこと、興味のあることを突き詰めた先に自分が求められる場所は必ずあると思っているので、諦めずに突き進んでみてください。
池田 涼太(いけだ りょうた)
柔道整復師の資格取得後、大手の鍼灸整骨院に就職し柔道整復師として勤務。その後、転職して小顔矯正などの施術経験を積み、2020年に『美骨Labo』を開業。現在はサロンでの施術や出張施術のみならず、少年野球の指導やセラピストへの技術指導など後進の育成にも尽力。