【羽田 僚平 / 理学療法士】「セラピストも患者さまも満たされる」環境を創りたい!

【羽田 僚平 / 理学療法士】「セラピストも患者様も満たされる」環境を創りたい!

羽田 僚平(はねだ りょうへい)

資格取得後、千葉県の総合病院に就職。2年目の6月に整体セラピストとして週末開業。同年10月に店舗を構え、翌年の2月に完全独立開業。整体院経営とともに技術セミナー講師やコンサルティングセミナー講師活動もおこない、現在は埼玉県に拠点を移し、整体院とパーソナルジムを併設した『整体院 桜薫(おうか)』を経営している。

THERA-FIL

セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。

THERA-FILって何のメディア?
THERA-FIL

整体セラピスト兼パーソナルトレーナーとして活動するに至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか?

羽田さんFilmを覗いてみましょう。

羽田さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!

羽田 僚平

高校3年生のときにけがをしたのがきっかけです!

私は小学校2年生から高校3年まで野球をやっていました。約10年くらいですね。

やっと自分たちの代だと気合いを入れた高校3年生の春の大会で後十字靭帯(PCL)損傷という大けがをしたんです。

そのとき初めて、理学療法士の先生にお世話になりました。

野球でけがをしても整骨院の柔道整復師の先生にお世話になることが多かったので、その大けがをするまでは、理学療法士という職業について全く知らなかったんです。

今思い返すと特に何か特別なことをしていただいた訳ではありませんが、当時の私からするとすごく輝いて見えました。

10年やってきた野球で最後の最後に大けがをしてしまった私に精神的にも寄り添ってくださったのが大きかったですね。

また”病院”という環境に憧れがあったんです。

当時の私からしたら、病院という職場は安定というイメージでしたし、病院で働きながら治療や評価をしたり、病院以外にもスポーツの現場に帯同したり、先が広がるなと考えていました。

そして理学療法士として自分と同じように困っている方の力になりたいという想いが強くなったのが決め手ですね。

実際に理学療法士として現場に出てみてどうでしたか?

羽田 僚平

やりがいと違和感を両方感じましたね!

理学療法士として就職した場所は総合病院で、中枢や整形の方が多く年齢層も高かったので、頚部骨折や圧迫骨折の患者さまが多かったんです。

ケアミックスで回復期にいったり外来にいったりで大変な部分もありましたが、患者さまに介入することで少しずつ改善されていくのは、非常にやりがいを感じました。

ただ、私自身が野球をしていてけがをしたのがきっかけだったので、若い世代やスポーツをバリバリやられている学生の方を対象として診たいという想いがあったんですよね。

やりがいはありましたし、患者さまを選ぶわけではありませんが、やっぱり年齢層が70代80代が多かったので、思い描いていた環境と少し違った分、違和感も感じました。

羽田さんが現在の活動に至る経緯を教えてください!

羽田 僚平

リアルな話をすると、経済的な部分が一番大きかったですね!

自慢ではありませんが、理学療法士の国家試験で9割取ったんです。

そのくらい勉強を頑張っていて、理学療法士として働き始めてからも日々勉強への意欲は強く、勉強会にたくさん参加しました。

ただ、勉強会も決して安くはなく、理学療法士としての給料だと、勉強会に参加してその上で自分のお金と時間を使うことになるので、正直しんどかったですね。

語弊があるといけないので補足ですが、理学療法士の仕事や給料を批判しているわけではなく、理学療法士だけでは生活が苦しくなってしまうくらい、自己投資の意欲が高かったということです。

患者さまの人生を豊かにするのはもちろんですが、それが結果的に自分の生活を豊かにすることになると思い、自己投資にお金と時間を使っていたのですが、逆に生活が苦しくなっていきました。

理学療法士1年目が終わる頃、このままだと自分がしたいことに時間やお金を使えないままだと危機感を感じ、理学療法士の知識やスキルを生かして、何か副業できないかを探しました。

私たち理学療法士は、医師の処方箋がないと理学療法士として介入ができません。ただいろいろと調べると、理学療法士の知識や技術を生かして成功している方々がいらっしゃったんです。

そこから私は自分で技術を身につけ、コンサルティングなどの勉強をし、2年目の6月から理学療法士をやりながら、週末に副業として、整体セラピストを始めました。

病院の業務が終わってから患者さまの施術にあたっていた日もありましたね。

整体セラピストとして活動して4か月で、本業にしても問題ないくらいの収入を得られるようになったので、本格的に店舗を構えて翌年の2月に副業から本格的に開業という流れです。

理学療法士として働きながら、副業で整体セラピストとして休みなく活動していたので、正直この時期はきつかったですね。

それからセラピストの技術セミナーの講師や、コンサルティングセミナーの講師もおこない、現在の整体院とパーソナルジムを併設した店舗を経営することになります。

なぜ整体院にパーソナルトレーニングを組み込んだかを説明しますね。

元々学生時代にスポーツジムでアルバイトをしていたんです。

その時期から、運動の大切さを理解していたんですが、人の身体を扱うこの業界に入って、身体を治すうえで運動やトレーニングが大事だと感じていました。

かつ私自身もボディメイクをおこなっていたのもあり、運動を取り入れて患者さまの身体をより健康にしたいと。

それから千葉県から埼玉県に拠点を移し、治療とトレーニングができる店舗として、『整体院 桜薫(おうか)』を開院しました。

現在の活動に対する羽田さんの想いはありますか?

羽田 僚平

適切な介入をすれば改善する方に、適切に介入するという信念があります!

私自身、何をしたいかというよりも、何が必要かで考えています。一見適切に介入するというのは当たり前に聞こえるかもしれませんが、病院時代何度も目にしてきたんです。

なんとなく牽引してなんとなく電気を流して・・・というような介入を。

当然それによって、なかなか回復が見られない患者さまもいらっしゃいました。適切な治療ができれば、改善する方は多々いらっしゃると思っています。

私は適切な介入をせずに改善されない方を減らしたいんです。

また、正直私のなかで、予防という考えはそこまで強くありません。言い換えると私の役割はそこではないと考えているんです。

日本の医療保険だと、悪くなってもすぐに治療できてしまうので、国民全体で予防の意識が低いといえます。

なので私の役割としては、直接的な予防活動をおこなうのではなく、治療が必要な方の身体を改善し、その延長線で予防を提供することだと考えています。

予防活動をおこなうことは素晴らしい活動ですし、絶対に今後の社会を間違いなく良くしてくれると思っています。ただ、それで響いてくれる方ばかりではないのが現実なんです。

やはり痛みが起きた方は比較的予防が必要だという理解が早いですが、何も問題を感じていないフレッシュな方のなかには、予防の大切さを伝えても響かない方もいらっしゃいます。

つまり、後者に何かが起こったときに、誰かがマイナスからゼロまで持っていかないといけない。

マイナスからゼロまで持っていくためには、適切な介入が必要です。本来病院でそれをおこなうのですが、行き届いていない方もいらっしゃいます。

私はそういった方を救いたい。そのために独立しました。

たしかに予防は大事ですが、それだけになってもダメなんです。マイナスの状態を経験して、予防の大切さが届く方を、予防できる状態まで持っていく。それが私の役割だと思っています。

羽田さんの今後の目標はありますか?

羽田 僚平

店舗展開していきたいと考えています!

店舗展開することで、人の身体を施術でもトレーニングでも改善できる理学療法士をたくさん育成して、セラピストも患者さまも報われる社会にしたいです。

言い方を選ばずに話すと、病院はセラピストの立場からすると頑張って知識やスキルをつけても成果として対価が支払われないといえます。

治療技術がすごいからといって同期とお給料は変わらない。お金がすべてではありませんが、そのような環境だとどうしても努力する人が減ってしまうのが現実です。

ただ、自身でやっていくんだったらしっかりと価値のあるサービスを提供できれば、それに見合った対価をいただけます。

病院時代よりも、時間的にも経済的にも満たされるので、より自己レベルの向上も可能です。

まさに私が歩んできた道ですが、頑張ればその分の対価が得られるセラピストとその環境を増やしたい」という想いが強いですね。

また、適切な介入をおこなえるセラピストを増やすことで、マイナスからゼロに改善できる患者さまが増えると考えています。 それが患者さまが救われる第一歩だと。

そのために店舗展開をして、規模を広げていきたいという目標があります。

THERAFILを通して伝えたいことはありますか?

羽田 僚平

セラピストに伝えたいんですが、自身が満たされなければ患者さまを満たすことはできないことを伝えたいです!

努力して勉強して知識をつけて、技術をつけても、それによって自身が満たされなければ、患者さまを満たすには限界があると思っています。

繰り返しにはなりますが、お金がすべてではありませんし、病院で理学療法士として活動するやりがいもあります。

ただ、患者さまにより良いものを提供するためには自己レベルアップは必要で、そのためにはお金と時間が必要です。生活が苦しくなるなら、それすらできないんです。

それを経験した私がいうのであながち間違いではないと思います。

つまりセラピストの生活が満たされなければ、患者さまを満たすためのレベルアップをするのが難しいんです。

セラピストとしてもっと上に行きたいという向上心のある方は、病院というある意味守られた環境に依存せず、勇気を出して飛び出してみても良いのではないでしょうか。

すべてのセラピストが向上心を持って活動できるようになれば、より救われる方も増えると思います。

長くなりましたが、まずは自身を満たすために。その先の患者さまを満たすという目的を叶えるために。自分のやりたいことややるべきことを明確にして行動していきましょう。

少しでも私の活動が、みなさんの良い刺激になれるようこれからも頑張ります。
一緒に多くのを豊かにしていきましょう。

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