セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
『株式会社Lifemake』を設立し、マーケティングコンサルティングなどをおこなうに至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか?
工藤さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
工藤さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!
身体のことについて勉強することって楽しそうだなって思ったのがきっかけです!
元々は中学3年生のときにアトピーやニキビなどの肌トラブルで悩んでいて、皮膚科医の先生にすごくお世話になったのが理由で、皮膚科医の道に進みたいなと思っていました。
ただ私の学力では医者になるのは無理だなと諦めてしまったんです。
その当時、じゃあ何になりたいかを改めて考えた時に、私自身がバスケットボールを小学5年生の時からやっていて何度かけがをしていたのでリハビリに通う機会がありました。
また、北海道にいる親戚がたまたま理学療法士だったのでそういう仕事があることは知っていました。
同じ医療職だったということもあり興味が湧き、実際に現場を見学してみたんです。身体の勉強をするのも楽しそうだなと思って、興味本位で理学療法士の道に進みました。
理学療法士になってみてどうでしたか?
理学療法士の楽しさに気づきました!
まず学生で勉強したり実習を経験するにつれて、いろいろ考えることが多そうで嫌だな・・・というのが正直なところで、理学療法士になることにそこまで前向きじゃなくなっていたんです。
実習では、何もできなくて指導者の先生から出された課題について自分の考えをまとめて提出することを求められていました。
ですが当時の私は、まるで心構えというものがなく、思考する癖をつけていなかったので早く実習を終わらせて遊びたいなとしか思っていなかったんですよ。
理学療法士になって、最初は全く何をしたらいいのか分からなかったんですけど、職場の先輩や指導者の先生が、外部の勉強会に積極的に参加されている方だったんです。
その方たちと一緒に勉強していくなかで臨床の勉強って楽しいんだなと思うようになりました。
勉強したことを生かして理学療法を提供していくと患者さまの症状が改善するといった経験も多くなり、さらに勉強にのめり込むようになりましたね。
1年目の夏には、自主的に勉強会にも参加していましたよ。当時は自分でもびっくりでしたね。
そこからも患者さまから感謝されたり喜びの言葉を頂いたりすることができて、身体のことについて深く知ることってこんなに楽しいんだなと気づくことができました。
工藤さんが現在の事業をおこなうまでの経緯を教えてください!
一番大きかったのは、患者さまからの一言ですね!
長くなりますが順に話をすると、理学療法士として働いていたのが、回復期の病院でした。
そこで患者さまに理学療法を提供することが楽しいと思い始めていて、当初は開業も独立も何も考えていませんでした。
病院の先輩が独立や開業するという話を聞いた時も先輩はがんばってくださいねというスタンスでいたくらいです。
そんななか、ある一人の患者さまと出会ったんです。
その方は元々骨折で入院していたんですけど、どんなに治療をしても痛みが改善しませんでした。医師に相談したところ、細かく検査をすることになりました。
その結果、末期のがんが見つかったんです。がんが見つかって、その方は終末期病棟に移動になりました。
病棟を移動してから、私は仕事終わりにいつも声を掛けに行っていたんです。
ある日、その患者さまとの会話で「今日が一番若いんだよ」という言葉を掛けられたんです。
その言葉が当時の私にとって、とても響いたんです。もうちょっと頑張ろう。やってやろうと決意しました。
さらに、偶然にも別の患者さまからも、同じような言葉を頂きました。
その方はなんと90歳を超えていたんですが、目がキラキラしていたんですよね。
また、2度も続けて同じ言葉を掛けていただいて、自分のなかで稲妻が走ったようでした。
患者さまの言葉に背中を押されて、即決で病院を辞めようと思い、その翌日には職場の上司に辞めることを伝えました。3か月後の2020年の12月末に退職しました。
病院を辞めて、整体セラピストとして活動しようと思っていた矢先、コロナウイルスの第2波によって、お客さまがいなくなってしまったんです。
病院を辞めてお給料もないので、フリマアプリで持っていた教科書や参考書を販売したり、友人からお金を借りたりして生活していた期間が3か月間くらいありました。
人との関わりもほとんどなくて、孤独でほんとに辛かったです。
そんなときに、当時参加していた、ある朝活サロンで出会った方に「インスタグラムをやっているなら、そのノウハウを教えたらいいじゃないですか」と言われました。
そこでその方にコンサルティングをお願いして、そのノウハウを学び、2021年の3月からインスタグラムのコンサルティングを始めました。
それが徐々に成果が出始めて、当時抱えていたすべての借金を、年内に返済し終えることができたんです。
2022年からはインスタグラムのコンサルのほかに、LP制作や広告運用、事業設計支援などの活動をおこない、2022年の10月に正式に法人化することができ、株式会社Lifemakeを設立しました。
事業への工藤さんの想いを教えてください!
セラピストのリテラシーを上げて、自分らしく生きる人を創造したいと思っています!
3.4年前の当時は知識がなかったのでお金を生むこともできず、ただお金だけを払ってきました。
私の知人で、いろいろな方を見てきました。
- 不動産の詐欺で借金を背負ってしまった方
- 自己破産寸前の方
- 独立して、高いホームページ業者と契約してその返済に追われる方
- 起業しても利益を出すことができずに廃業に追い込まれてしまった方
ですが、ビジネスやマーケティング、起業に対する知識があれば、そんなことにならなかったんじゃないかと思います。それができていないのは、教育システムがないからなんです。
私自身もセラピストのコミュニティで、勉強会やコンサルティングをやったりするんですけど、セラピストのリテラシーが低いという現状を目の当たりにしました。
その状態で開業しても高額な回数券を販売して、なんとか店舗ビジネスを成り立たせる状況に陥ることになる。それって本末転倒だよねと思います。
しっかりとお客さまに価値を提供できるような事業構想をすれば、セラピスト自身やお客さまを満足させることができるんです。そのためには、セラピストのリテラシーが上がらなければいけない。
だからこそセラピストやお客さま、そして自分自身のためにもリテラシーを底上げしたい。
一人でも多くの方にとって、自分らしく生きることにつながり、人生の生き方として選択肢を増やして欲しいと思って、活動しています。
工藤さんの今後の目標はありますか?
自分の実績を作った上で、学生に向けたビジネスの教育をしていきたいと思っています!
僕のなかでは、自分がメインの店舗を出すというよりクライアントの事業を一緒に作っていきたいという想いがあります。
最終的なゴールとして、店舗を構えられるように事業を育て、自分自身教育の面で実績をつくり、理学療法士の学生にマーケティングやビジネスの教育をしたいです。
それによって将来、学生が困ることがないようにしたいと考えています。
そのためにも、学校に招待していただき、講義ができるような肩書きがないといけない。
正直、コンサルティングやホームページ制作、広告などウェブ関係の事業だけだと、どちらかといえば裏方の印象が強く、何をやっている人か想像がつきにくいかなと思うんです。
その反面、エステサロンやパーソナルなどの店舗ビジネスの方が目に見える形で存在するので、どんな仕事をしているのか、イメージがつきやすいと思います。
そういった観点から、店舗事業での実績をつくりたいですね。
さらには、ボランティアでもいいので、セラピストにビジネスに関する教育をしていきたいと思っています。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
固定概念を自分でつくらないでほしい!
自分の概念って周りの環境で決まると思っているんです。
きっかけはどうあれ、私は病院で働いているときにも経営者の方と関わる機会があったので見える世界や考え方が変わりました。
みなさんには、今自分が見えてる世界がすべてなんだと思って欲しくないんです。
自分の視座や視点を広げて、現状から飛び出す勇気を持つことができれば、もっと自分の人生がより良くなったり充実度が変わってきたりするので、ぜひ一歩踏み出して欲しいです。
私もそのお手伝いができるよう、人生で一番若い今を精一杯やり切ります。
ご相談なども受け付けていますので、遠慮なくご連絡ください。
一緒に頑張って行きましょう。
工藤 誠(くどう まこと)
資格取得後、回復期病棟に勤務しながら、副業で整体事業を始める。その後、自身のノウハウを武器に、フリーランスで店舗事業のマーケティングコンサルティングをおこなう。現在は『株式会社Lifemake』を設立し、コンサルティング事業をメインに、LPの制作や広告運用、事業設計支援など、幅広くおこなっている。