セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
鍼灸整骨院勤務から自身の鍼灸サロンの開業に至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
松原さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
松原さんが鍼灸師や美容鍼灸を知ったきっかけを教えてください!
自身のけがや肌トラブルで悩んだことがきっかけです!
私は高校時代にサッカーに取り組んでおり、トレーナーの方も来てくださっていたので、けがや不調の際にはその方から施術を受けていました。
トレーナーが近くの整骨院で勤務されている方だったので、部活が休みの日はその整骨院で施術を受けていたんです。
自分が施術を受けたことがきっかけで、鍼灸師という仕事を知りました。
また私は、元々肌が弱く、肌トラブルに悩まされていたんです。それを何とか改善したいと思っていて、改善方法を調べるなかで美容鍼灸を知り、就職した鍼灸整骨院でも美容鍼灸を先輩から学ぶようになりました。
施術を受けることで短期間で肌トラブルが改善し、私もこの道を極めたいと思い、美容鍼灸に取り組んできたんです。
松原さんが鍼灸師として現場に出た感想を教えてください!
広い視野を持って勉強する必要があると感じました!
鍼灸師になる前は、サッカーでの筋疲労や捻挫に対するアプローチなどの施術を受けていたので、スポーツに関わる施術が多いと思っていました。
ただ、現場では肩こりや腰痛など外傷よりも、慢性症状を持つお客さまが圧倒的に多かったです。そこで、もっと広い視野で勉強する必要があると感じ、勉強に多くのお金と時間を費やしてきました。
当時はオンラインでのセミナーがなかったので、県外でのセミナーは夜行バスを使うなど、節約しながらお金を何とか工面し、セミナーに参加していたんです。
現在はオンラインでセミナーを受けられるので便利だなと思いますが、個人的にはオフラインで学ぶほうが価値が非常に高いと思います。
この自己投資が、本当に必要になることを皆さんにも理解していただきたいです。
松原さんはどのような経緯で鍼灸サロンを開業したんですか?
実は30歳の頃には、開業しようと決めていました!
私は資格を取った段階で、30歳になるまでに開業することを決めており、そこがターニングポイントになると思っていたんです。なので、常に目標から逆算して行動してきました。
ただ、どのような施術内容やコンセプトで開業するか、具体的な内容を詰めることはできていませんでした。
すでに、世の中には多くの整骨院や鍼灸院があります。今後開業するとなると、ある分野に特化する必要があると考えていました。
前職では、保険内の治療もおこなっていました。ただ保険診療での施術では、施術ができる部位も限られます。
目の前の方を救うには、保険診療だけでは限界があると感じ、もっと一人ひとりに合った方法で徹底的にサポートしたい想いが強くなったんです。
現在は保険診療ではなく、自由診療で身体のほかに、お顔や髪に対しても施術をおこなっています。
松原さんの美容鍼灸サロンについて教えてください!
“あなたの綺麗の「源」に”というコンセプトを掲げた鍼灸サロンを運営しています!
現在『美容鍼灸サロンgen(ジェン)』を運営しており、おもに美容鍼や美髪鍼の施術を提供しています。
美容鍼では、お顔のたるみとエラ張りに対する施術がメインですね。お客さまは女性が多く、最近では学生の方などの若い方もいらっしゃっているんです。
また美髪鍼では、いわゆる薄毛に対するアプローチをおこなっています。ほかの治療院で髪に対するアプローチをおこなうサロンは少ないと思うので、私の鍼灸サロンで最も特徴的な点ですね。
薄毛治療により特化しようと思ったきっかけは、以前勤めていた鍼灸接骨院で悪性リンパ腫に罹患した患者さまから相談を受けたことがきっかけです。
その方は、以前勤めていた鍼灸整骨院に私が入職した当初から今でも来てくださってる方なんです。その方から「薬の副作用で髪が抜けたので、何とか治療できませんか?」と相談を受けました。
そこで、初めて抜け毛や薄毛などの髪に対してのアプローチを学ぼうと思い、美容師の方や抜け毛などに対して勉強されている方の話を伺ったり、セミナーを受けたりしていました。
自身の鍼灸サロンを開業する段階で、自分の知識と合わせて現在の施術メニューをつくったんです。
身体に対する整体もおこなっていますが、あくまで美容整体なので、美容に特化した鍼灸サロンとなっています。
松原さんが美容鍼灸にかける想いを教えてください!
目の前の困っている方を救っていきたいです!
目の前の方を救えるように、今後も活動していきたいです。
現在、鍼灸サロンを1人で運営しているんですが、1人で担当できる人数には限界があります。
本来は、スタッフを雇用して鍼灸サロンを運営するのが一番なのかなと思っているんです。ただ、私と同じような考えを持った方が増えることのほうが大事だと考えています。それが多くの方を救うことにつながるはずです。
だからこそ私は、鍼灸サロンの運営のほかにセラピスト向けセミナー活動をおこなっています。セミナーを通して、一人でも困っている方を救えるセラピストが増えてほしいですね。
松原さんの今後の展望について教えてください!
難治性の症状に特化した治療院の運営をおこなっていきたいです!
2~3年後には今の店舗を誰かに譲り、私は自律神経症状やうつ症状、アレルギー症状などの難治性の症状に対してアプローチできる治療院をつくることが今の目標ですね。
今まで、アトピーや自律神経失調症などに対してもアプローチをおこなってきました。
今後、そのような治療院を開院した場合、それまでの知識や技術だけでは太刀打ちできない症状の方もいらっしゃると思います。
ただ私も勉強は好きなので、そんな症状の方がいらっしゃったら、その方のために何とかしようと知識や技術を磨くために行動するつもりです。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
多くの患者さまに触れて、知識と技術を向上させてください!
解剖学、生理学などの基礎的な知識と場数を踏むこと、そして触診力ですね。
賛否分かれると思うんですけど、初めての就職先は多くの経験を積める職場が一番かなと思います。
お給料も大事だと思いますが、どれだけ多くの患者さまに触れられる環境なのかが重要です。
私も資格を取得して保険診療の鍼灸整骨院に就職し、多くの患者さまの身体に触れて、触診力を鍛えられたことが今の臨床にも生かせています。
自己研鑽を忘れず、目の前で困っている方のために貢献してください。
松原 武志(まつばら たけし)
鍼灸師の資格取得後、鍼灸整骨院へ就職。自身の肌トラブルがきっかけで美容鍼灸と出会い、鍼灸整骨院を退職し、2023年に開業。現在は『美容鍼灸サロンgen(ジェン)』を運営。”あなたの綺麗の「源」に”というコンセプトを掲げ、目の前の困っている方を救いたいという想いを胸に活動中。