【サキ / 言語聴覚士】私らしく生きる!その子らしい”学び”を支える!

【サキ / 言語聴覚士】私らしく生きる!その子らしい”学び”を支える!

サキ

資格取得後、現在は児童発達支援センターに勤務しながら、SNS発信をおこなっている。言語聴覚士としての知識や実体験をもとに、読み書きが苦手なお子さまがいらっしゃる親御さまと悩みや関わりをシェアし、一緒に考えたいという想いで日々活動中。

THERA-FIL

セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。

THERA-FILって何のメディア?
THERA-FIL

言語聴覚士として児童発達支援センターに勤務しながらSNS発信をおこなうまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。

サキさんFilmを覗いてみましょう。

サキさんが言語聴覚士になろうと思ったきっかけを教えてください!

サキ

実は明確な理由はなく、勘でした!

私は、元々助産師になりたくて、助産師になるための学校についていろいろと調べていたんです。

ただ高校3年生くらいから、心と体のバランスを取ることが難しくなって・・・女性の生理周期や気温、天気などが原因で毎日の生活がしんどくなっていました。

それもあって、助産師の仕事はきっと無理だろうという感情が強くなっていったんです。

高校2年生から担任だった先生から、私が助産師になりたいと言っていたのにもかかわらず、「高校の国語の教師になれ!」とずっと言われていました。

いつも私に本を渡してくださって、一番最初に渡された本が高村光太郎さんの『智恵子抄』という本でした。「この本を読んで、感想文を書いてきてください」と。

同じような形でたくさんの本を紹介してくださり、それが2年間続いたんですが、本を読んで思ったことを言語化するということがすごく楽しかったんです。いつの間にか言葉っておもしろいなと思うようになっていました。

そんななか助産師は無理だろうなあと思いつつ、助産師になるために看護学部は受験し、受かったんです。

ただほかの学校のパンフレットをみていて、言語聴覚士学科が記載されていたのをたまたま目にしました。言葉への興味を強く持っていた当時の私は、それを見てこれだと思いましたね。

そして、母に「ここに行きたい!」とすぐに言ったんです。学校も見学に行ってないし、言語聴覚士がどんな仕事なのかも知らなかったんですが、高校受験の最後の最後にその学校を受験して合格し、言語聴覚士の道に進みました。

本当に直感で、最初から言語聴覚士になりたいという明確な理由はなかったですね。

実際に言語聴覚士の分野に触れてみてどうでしたか?

サキ

大学に入ってすぐは、すごく後悔しましたよ!

大学に入学したんですが、入ってすごく後悔したというのが正直なところです。

勉強が苦手というより、先生方が何を考えているのかが分からず、苦手意識を持っていたんですよね。それもあって、言語聴覚士になりたいとは全然思えませんでした。

また体調も、臨床実習を2度おこなったら限界を迎え、大学を休学し、4年生を2回経験しました。

なので、親も大学の先生方も私が国家試験に受かるなんてまったく期待していませんでしたが、無事に国家試験はストレートで受かりました。

大学時代はとにかく、私自身が自分の体調を把握できていなかったので、心と体のバランスの取り方が分からなくて苦労しましたね。

資格取得後は、「人が足りないから来てくれないか?」とお声掛けいただき、急性期の病院に入りました。

サキさんが現在の活動に至るまでの経緯を教えてください!

サキ

急性期の病院で感覚が麻痺してしまったのが最初のきっかけです!

最初に入職した職場は、急性期といっても超急性期で人が亡くなるということが結構あって・・・それに対して、自分の感覚がすごく麻痺してしまい、そんな自分が嫌になって退職したんです。

その後、老人保健施設に勤務しました。その職場は、言語聴覚士だから〇〇という考え方ではなく、言語聴覚士でも車椅子の調整や歩行訓練などの理学療法士がおこなうような業務や籐細工や手芸などの作業療法士がおこなう業務も経験できました。

課長から「言語聴覚士の考えや視点でいいから歩かせてごらん。」と言われ、言語聴覚士なりの見立てで車椅子から歩行器で歩けるようになるまで回復のサポートをおこなえて、非常に良い経験になりましたね。

言語聴覚士としての分野も勉強させていただきましたが、一番勉強できたのは人をみるということでした。ただ、夫の転勤で私もそれと同時に退職したんです。

その後は、常勤で働くことは体調的に無理だと判断し、週に1回の頻度で失語症や認知症、構音障害のある方のグループサークルで働き始めました。

グループサークルで2年間働き、その後は、発達障害のある小学生〜成人の個別支援や教育委員会、保健センターでのお仕事に携わりました。

お子さまの発達支援に関わる仕事をするなか、娘に発達性ディスレクシアの特性があることがわかり、現在まで児童発達支援センターに勤めながらSNSの発信を始めたんです。

サキさんの現在の具体的な活動について教えてください!

サキ

これまでの経験から、SNSで生き方や働き方について発信しています!

現在は児童発達支援センターで個別療育や発達相談、保育所等訪問支援、保育士さんへの指導・助言などをおこないながら、XやInstagramにて発信をおこなっています。

娘に発達性ディスレクシアの特性があると分かってから、母として情報が欲しかったんです。そのためにアカウントを作成して、自分でもつぶやいている感じですね。

すると、逆に情報を必要としている方が私のアカウントへ来てくださいました。

サキ 活動

発信している内容としては、生活のなかで娘に勉強を教える際に感じたことや現状取り組んでいる勉強法、学校とのやりとりで思ったことなどです。

また、クリニックで先生から言われた素敵な言葉を、私自身の記憶に残しておく意味でつぶやいています。それが同じような境遇の親御さまから、たくさん共感をいただいているんです。

活動においてサキさんが大事にしている想いはありますか?

サキ

自分を大事にして生きるということを一番大事にしています!

私はこれまでの自身の経験から、私自身を大事にして生きるということを一番大事にしています。それは娘も同じで、自分を大事に生きてほしいんです。

子どもの生き抜く力をどうやって引き出してあげられるかを、常に考えています。

サキ 想い

最近、進路で悩むことが増えてきました。公立の中学校だけでなく、私立やフリースクールに通う選択肢も考えていますが、普通や常識にとらわれず、どんな大人になってほしいか、娘がどんな大人になりたいかを話し合いながら決めていきたいと思っています。

だって学校は、お金の稼ぎ方や生き方を教えてくれないですから・・・

学校という場所に何を求めたいのか。勉強のためか、お友だちと楽しい時間を過ごすためか、将来のためか、いろいろな視点から考えてあげたいなと思っています。

サキさんの今後の展望はありますか?

サキ

発信の幅を広げていきたいです!

Xでつながった作業療法士の方から、「一緒にスペースやりませんか?」とお声掛けいただきました。

その方のお子さまも、読み書きが苦手で。お互いの経験談や考え方などをスペースで対談形式で話すなど、発信の幅をどんどん広げていきたいと思っています。

サキ 展望

同じような境遇で、同じような悩みを持つ方々と、ZOOMなどで生き方や考え方、学習方法などを共有できるような場所を作ってみたいなって。

そこで、私が言語聴覚士として培ってきた経験が生きればうれしいです。

THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?

サキ

自分の幸せや健康を大事にすることを根底に持っていてほしいです!

自分の身体が整っていると、自然と幸せを感じられるようになっていくんです。

ですので、まずは自分の幸せや健康を大事にして、関わる方にそれを繋いでいってほしいと思っています。

あとは、抱えている悩みに対して専門的な知識でアドバイスするのはもちろん大切です。ですがそれ以上に一緒に考えよう、一緒に取り組んで行こうという寄り添う姿勢が、セラピストとして大切なのではないかと思っています。

そういったセラピストがもっと増えてくださると嬉しいです。

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