セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
病院勤務の傍ら自宅サロンや出張整体など、個人での活動に至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
川井さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
川井さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!
小学生のときに、骨折してリハビリを受けたことがきっかけです!
小学生のときに、左の尺骨(前腕の2本ある骨のうちの1本)を骨折してしまったんです。
すぐに病院に搬送されて手術を受け、その後リハビリで理学療法士の方にお世話になりました。
高校生になり進路を考えるなかで、一時は公認会計士のような仕事も検討しましたが、やはり自分がお世話になったことや、医療系の国家資格で安定しているイメージがあったので、理学療法士の道に進みました。
川井さんが理学療法士の現場で感じたことを教えてください!
患者さまとの信頼関係が最も重要だと感じました!
2024年の4月で臨床8年目になりますが、一番重要だと感じるのは患者さまとの良い信頼関係を築くことだと思います。
私は回復期病院で勤務しているので、入院期間が3か月〜半年間入院されている方もいらっしゃいます。そのなかで、コミュニケーションをしっかり取って、信頼関係を築けないと患者さまのリハビリに対する意欲も変わってくると思うんです。
私は、なぜこのリハビリが必要なのか、どのような目的があるのかを伝え、できるだけ患者さまの不安を減らし、先生なら信頼できると思っていただけるように努めています。
川井さんが出張整体を始めたきっかけを教えてください!
再入院する方を見て、予防の重要性に気づいたからです!
病院で、リハビリや生活支援を自分なりに一生懸命おこなってきました。ただ退院された方でも、しばらくすると病気が再発して再入院になることが多々あり、リハビリの限界を感じていたんです。
そこで、食事や睡眠、運動など患者さまの生活習慣が変わらなければ、根本的な解決にはならない、つまり予防が重要だと気づきました。
また2022年に第1子が生まれ、ワクチン予防接種や発熱時の解熱剤など、現代の医学や健康に関する当たり前にあった情報を鵜呑みにせず、病気にならない方法について考えるようになったんです。
整体を通して身体の施術からストレスケアや食事、栄養面の情報提供ができるので、私が目指す予防の形に近づけると思い、活動を始めました。
川井さんの自宅サロンや出張整体について詳しく教えてください!
病院勤務しながら、自宅サロンやお客さま宅へ出向き施術をおこなっています!
現在は回復期病院で勤務しながら、自宅サロンやお客さまのご自宅での出張整体、レンタルスペースでの施術をおこなっています。
自宅サロンやレンタルスペースで週2回ほど、知人や知人からの口コミや紹介で依頼を受け、休日や病院での勤務終了後に施術をおこなっているんです。
出張整体は、同級生や知人から依頼をいただき、その方のご自宅があれば市外などの遠方だとしても伺っています。
2024年の4月からは、自分の時間を以前より確保できるので、活動量を増やすつもりです。
川井さんの自宅サロンや出張整体に対する想いを教えてください!
予防の重要性を広め、快適な人生を送ってほしいです!
治療より予防が重要であることを広めていきたいです。
ダイエットや栄養面など、病気を予防するために生かせる情報は世の中に溢れていると思います。
ただ、整体は不調があったら行くというイメージが根強く、あまり予防のために整体に行くというイメージはないでしょう。
お客さまが自宅サロンにいらっしゃることで、肩こりや腰痛、冷え性などの身体の不調を改善し、そのうえで入浴や食事指導などを通して、生活をより良くすることで病気の予防につなげたいと考えています。
私と関わることで不調が改善した方が、別の方を紹介していただくといった予防の輪を広げたいですね。
川井さんは自宅サロンや出張整体をどのように展開していく予定ですか?
今来てくださっている方に貢献し続けていきます!
自身の技術を向上させ、現在サロンに来てくださっている方や今後紹介や口コミで来てくださる方に貢献し続けたいです。
将来的には病院を辞め、自宅サロンや出張整体といった個人での活動を本格的に進めていきたいと考えています。
店舗展開は考えていませんが、今後開業していく場合は国家資格保有者に限らず、予防に対しての理解があり、私と方向性が合う方と働いてみたいと考えています。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
健康や予防に目を向ける方が増えてほしいです!
けがや突然の心筋梗塞など、緊急の場合に病院での治療を受けることは大事なことだと思います。
ですが、不調を感じてそれを薬で抑えると、身体からのサインを見逃すことにつながり、いずれ重篤な症状が出る可能性があるんです。
不調を根本的に解決するためには、積極的に情報を得て、解決策を見つけなければいけません。
そこで私は、根本解決のための情報発信や施術を通して不調や病気に悩む方を支え、病院や薬には頼らない社会を目指したいです。
それは医療費の逼迫(ひっぱく)を減らすことにつながり、健康や予防に投資する方が増えるように活動していきます。
学生の皆さんには、病院や施設以外にも理学療法士が活躍できる場があることを知ってほしいです。
私と同じ想いがある方は、治療だけでなく予防という選択肢があることを社会に広めていきましょう。
川井 智貴(かわい ともき)
理学療法士の資格取得後、回復期病院に勤務している。リハビリを終えた方が再入院となる現状を知り、不調を予防することの重要性に気づく。現在は病院勤務を継続しながら、自宅サロンや出張整体など個人での活動を開始。予防の手段として、整体を活用してほしいという想いで日々活動中。