セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
病院勤務をしていた理学療法士が整体事業だけでなく、SNS関連事業などさまざまな事業をおこなうに至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
神崎さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
神﨑さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!
母にリハビリをしてあげたいと思ったからです!祖父母が理学療法士によるリハビリを受け、回復した姿をみて感動したからです!
私が高校2年生のとき、祖父母が2人とも同時期に病気による手術で入院をしてしまい、理学療法士によるリハビリを受けていたんです。
その際、祖父や祖母がリハビリによって徐々に回復していく姿をみて、とても感動しました。
それがきっかけで、私も理学療法士になって多くの方の手助けをしたいと思うようになったんです。
私は病院で医療事務として働く母からの後押しもあり、理学療法士の資格になるために大学へ進学しました。
実際に大学へ進学してみてどうでしたか?
寄り道しましたが、理学療法士の素晴らしさを実感できましたね!
ただ大学2年生のときにアパレル関係のアルバイトを始め、洋服が好きだったこともあり、アパレルのアルバイトに熱中してしまったんです・・・
理学療法士の実習が本格的に始まるのは大学2〜3年生だと思いますが、それまでは座学の講義が中心だったので、正直理学療法士になって楽しいのかなと思っていました。
病院ではなく、アパレル関係の仕事に就きたいと真剣に考えていた時期もありましたね。
ですが、1か月間の実習で実際の現場を目にしたことで、改めて理学療法士が素晴らしい職業であることを再確認できました。
それでもほかの同級生とは何か違うことをしたいなと考えていたこともあり、大学卒業後は岡山県から上京して東京のリハビリテーション病院に就職しました。
神﨑さんが整体事業を始めた経緯や内容を教えてください!
週末開業を経て自費の整体サロンで独立。企業や訪問での整体やセミナーにも携わるようになったんです!
病院に勤務して1年ほど経った頃、多くのセミナーに積極的に参加して自己研鑽に励んでいました。
あるとき、理学療法士で健康美研究家である横手香菜さんが運営する整体セミナーが開催されることを知り、そこに通うようになったんです。
その整体セミナーがきっかけで、『Healthy room』という横手さんが手がけるオーダーメイドサロンで一緒に働くことになりました。
病院の仕事を17時〜18時の間に終えて、職場がある六本木から自宅まで1時間かけて移動し、20時から終電までの時間帯と休日の午前中の時間で施術を提供するという生活を送っていました。
その生活を始めて約5か月で、生活を賄うことができるほどのお給料をいただけるようになり、独立を決意。正社員として勤務してきた病院を2年目で退職しました。
病院と兼務していた頃は休日は少なかったですが、仕事が好きなのでやりがいを感じながら働けていたんです。
ほかにも、企業内整体や自宅での訪問整体にも携わるようになりました。
また横手さんとセラピスト向けの整体セミナーの開催や、高校からのご依頼で運動部へのテーピング講習会を開催するなど幅広く活動しています。
神﨑さんがSNS事業やWeb制作事業を始めた経緯や内容を教えてください!
SNSでの集客をきっかけに動画編集を学び、動画配信を始めました!
実は整体事業では、ホットペッパーなどの広告は一切使わずにSNSで集客をおこなっていたんです。
自分でInstagramのリール動画やフィード投稿、DMで営業をおこない、広告媒体を使わずにこれだけ集客できるのはすごいなと感じましたね。
その経験から動画編集を学ぶと、よりSNSでの投稿内容を充実させることができ、スキルアップにもなるだろうと思い立ちました。
それから、令和の虎でも有名なあおさんが運営している『動画編集camp』で講座を受講し、動画制作事業を始めたんです。
今後は整体事業にとどまらず、SNSマーケティング事業・Web制作事業・広告運用事業をおこなっています。
神﨑さんが事業に込めている想いや今後の展望を教えてください!
医療機関でSNSを活用した情報発信や採用活動を普及させ、質の高い医療の提供や従業員のリクルートに貢献したいです!
病院やクリニックなどの医療機関では、SNSを利用することに抵抗を持っていることが多いと思います。
現代では40代、50代でもInstagramを利用して情報収集しているので、もっとSNSを活用して情報発信をしたほうが良いと思うんです。
たとえば、この病院にはとても良い先生がいるという情報や、最新の医療機器による治療効果などの情報を、ホームページだけでなくSNSで発信していったほうが必要としている方へ届けられると思います。
スポーツジムのような健康関連施設や介護施設などでは、少しずつSNSを活用する事例が増えてきています。
ただ、病院などの医療機関は閉鎖的なんです。
もっと病院やクリニックなどの医療機関でも、SNSを活用した情報発信をしてほしいなと思っています。
このようなSNSマーケティング事業に関しては、医療機関や医療関連施設のSNSやWeb制作のお手伝いをさせていただいている実績もあります。
現状抱えているクライアントは、クリニックや訪問看護ステーション、グループホーム、自費リハ、整体院、ピラティススタジオ、医療系サプリメント会社などです。
これからさらに発展させていく予定です。
さらにSNSは、採用活動にも活用できると思っています。求人会社や求人広告を利用すると、利用するだけでも多額の費用がかかります。
SNSを活用することでそういった予算を抑えることがことができ、その予算を患者さまのための設備投資や、従業員の福利厚生を充実させることに活用することも可能です。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
理学療法士の資格を取得したら病院で働かなければいけないわけではなく、さまざまな選択肢があることを伝えたい!
これから理学療法士を目指す方には、病院で働くことにこだわる必要はないと伝えたいです。
理学療法士の資格を取得後、必ず病院に就職しなければいけないというルールはありません。
ですので、病院外で仕事をすることに積極的にチャレンジしても良いと思います。
理学療法士としての知見を生かすことで、さまざまな選択肢があることを知ってほしいです。
たとえば、医療業界の知見がない一般の業者がSNSの活用を普及させようとしても、専門性の高い業界であるがゆえの壁があります。
理学療法士であれば、医療機関や介護施設、スポーツジムなどのお客さまとそのような商談をする際に、専門用語や医療業界の知見を活用してスムーズなやり取りができ、安心感を与えることができるはずです。
理学療法士の働き方もさまざまありますが、ほかにやりたいことがある方は、医学知識以外の知識やスキルも備えておく必要があり、そのためには自己研鑽が必要不可欠です。
私も自己研鑽を忘れず、SNS事業やWeb制作事業など病院以外の領域での活動にチャレンジし、理学療法士が活躍できるフィールドを拡大していきます。
皆さんも自身の目的を達成するために行動していきましょう。
神﨑 康平(かんざき こうへい)
理学療法士の資格取得後、回復期の病院で1年半勤務。
個人事業主として店舗型だけでなく、企業や自宅へ訪問し、施術をおこなう。現在は整体事業、SNS動画編集代行事業、Web制作事業を手掛けるなど、
Web・SNSマーケティング事業を開始。