【青井 紀之 / 理学療法士】人工関節をしたから今までより動けるようになる!

【青井 紀之 / 理学療法士】人工関節をしたから今までより動けるようになる!

青井 紀之(あおい のりゆき)

理学療法士の資格取得後に整形の急性期病院に就職。入院・外来を8年経験。
退職後に『訪問型自費リハビリ人工関節リハビリ あお』を開院。
手術がゴールではなく、新しい豊かな生活のスタートという考えのもと、
地域にて人工関節術前後や骨粗鬆症の方の運動指導実施。

THERA-FIL

セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。

THERA-FILって何のメディア?
THERA-FIL

病院勤務から『人工関節リハビリあお』を開院するに至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。

河村さんFilmを覗いてみましょう。

青井さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!

青井 紀之

バレーボールでけがをしたことがきっかけです!

高校生の頃にバレーボールをやっていたんですが、部活で手をけがしてしまったんですよね。その当時、リハビリで理学療法士の先生にお世話になりました。

同時期に母から「進学して遊ぶくらいなら手に職つけなさい。リハビリの専門職なんかどう?」と理学療法士を勧められたんです。

調べると地元に専門学校があったので、交通費もかからないし家庭の経済にも優しいと思ったんです。

自身のけがや母からの勧めもあり、理学療法士になろうと決意しました。

実際に現場を経験してみてどうでしたか?

青井 紀之

人工関節の知識が身についたと同時に、興味もどんどん湧いてきました!

当初は理学療法士は、若い方やスポーツをする方と関わる機会が多いイメージがあったんです。

実際に働いた病院は人工関節がメインで、人工関節の手術件数が北海道でトップ3に入るほど多い病院だったんです。高齢者が多く若い方は1割ほどで、自分のイメージしていた理学療法士像とはいろいろな意味で少し違いましたね。

学生の頃は、人工関節は脱臼のリスクもあるので触るのが怖いなというイメージがあったんです。ただ実際に働いてみると、案外人工関節の患者さまへの介入にそこまで臆病になる必要がないとわかったんです。
だからこそ、実習生が来たときにも「そこまで怖がる必要はないよ」とアドバイスしていました。

青井さんが開院したきっかけはなんですか?

青井 紀之

病院の人間関係に不満が出てきたのがきっかけでした

当時、リハビリテーション科の上司と看護師の先生がコミュニケーションが上手く取れてなくって・・・

私はその間を取り持って、看護師の先生から依頼された仕事を上司に伝えるとなかなか受けていただけなかったんですよね。

看護師の先生と連携を取ることが、さらに難しくなっていきました。私も板挟みになってしまい、精神的にも疲れてしまったんです。病院側に相談しても、取り合っていただけませんでした

そのような経緯があって、ほかの病院に転職しようかなと考えていたんですけど、結局どこに行っても人間関係が大変だなと思い、それなら一人でやってみようかなと思ったのが独立のきっかけです。

実際に事業を始めてみてどうでしたか?

青井 紀之

訪問リハ以外の選択肢も増えました!

一人で何ができるだろうと考えたときに、以前に患者さまが「家にリハビリに来てくれたら助かる」とおっしゃっていたのを思い出して、じゃあそれをやってみようかなと、訪問でリハを始めたんです。

当初はまだ病院を辞める前の有給消化中だったので、箱を構えて事業を行うのではなく、直接電話で依頼を受けて訪問する形をとり、コストがなるべく掛からない方法でおこなっていました。

訪問先で私が取り組んでいることにとても賛同してくださる方がいて、いろいろな物件を所有している方だったんですが、「ちょうどアパートが1室空くからその部屋を使っていいよ」と言ってくださったんです。

その方の息子さんも大学の准教授で、「青井くんが訪問して活動しているなら、訪問看護開いてみたらいいじゃないですか!」と背中を押してくださいました。

また、「開院するためにたくさんの書類が必要だけど、それは全部作ってあげる!」とも言ってくださったんです。

今後は、看護師の人数を揃えて、訪問看護ステーションを開こうとワクワクしてます。

青井さんの現在の事業について教えてください!

青井 紀之

訪問型の自費リハ事業です!

現在は『訪問型自費リハビリ 人工関節リハビリ あお』を開院し、おもに人工関節術前後の方への運動指導をおこなっています。

青井 紀之 開業

また、病院で働いていた頃に関わりのあった方が来てくださるので、人工関節以外の方へのリハビリもおこなっています。

術前の方はアライメント不良の方が多いので、少しでもその負担を軽減させられるような日常生活のポイントを伝えているんです。

また筋力が弱化している方に対して、弱いから鍛えるよりも、自分の身体は今どういう状態にあるのか、どうしてその運動が必要なのかを理解していただいたうえで指導しているんです。

術後の方に対しては、私が働いていた際に活用していた術後目標の基準をもとに、達成できているかどうかその方の状態を評価しています。

私の言葉をどんどん取り入れてくださる方ばかりで、QOLの向上につながっていく喜びを一緒に感じられています。

「この間、旅行に行ってきたよ!」と報告してくださる方も多く、それを聞くとやっていて良かったなと。

また、以前勤めていた病院で骨粗鬆症委員会を立ち上げる際に、骨粗鬆症の予防や社会に向けて啓発活動などを行う骨粗鬆症リエゾンマネージャーという資格を取ったんです。

地域に多い骨粗鬆症の患者さまに対して、小さいですがセミナーを開催するなど講師としての活動もおこなっています。

青井さんの活動への想いはありますか?

青井 紀之

人工関節はゴールという概念を壊したいですね!

人工関節の手術後は、これまでより動きに制限がかかり、動けなくなるというイメージを持っている方が多いんです。

青井 紀之 想い

せっかく手術をして帰っても思ったように動かない、家族からも「いろいろ動き回らないない方がいいよ」と心配されるでしょう。

そのような方々に対して、人工関節にしたから動けないのではなく、人工関節の手術をしたからこれまで以上に動けることを伝えて、QOLが上がるようにサポートしたいです。

THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?

青井 紀之

人とのつながりは大切だと伝えたいです!

おそらく1人で仕事を始めて最初に直面する壁は、患者が来ないことだと思うんです。

私の場合、病院で働いていたときの医師と仲が良く、自分の仕事を後押ししてくれたんです。その先生は診察室にチラシを置いてくれてやっぱり人とのつながりは大事なんだなと思いました。

人とのつながりは、裏切られるなどときに自分を苦しめるかもしれません。ただ人に救われ、人生が好転するのを私は経験してきました。

だからこそ、自分のことを本当に思って動いてくれる方とのつながりは大切にしてほしいと思いますね。

人工関節リハビリ あお

 

 

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