セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
理学療法士だった桜井さんが、整体院を2店舗経営するに至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
桜井さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
桜井さんが理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!
学生の頃の先生から勧められたのがきっかけです!
元々学生の頃は競泳をやっていて、当時はスポーツトレーナーになりたいと思っていました。
ただ学校の先生に「トレーナーだとスポーツチームへの帯同となると難しいから、まずは理学療法士として病院に勤務してみいいんじゃないか?」と言われたのがきっかけで、理学療法士について調べたり、学校見学に行ったりして情報収集したんです。
そこで理学療法士になりたいという想いが強くなり、理学療法士を目指しました。
理学療法士の現場はどうでしたか?
ギャップが大きかったですね!
資格を取得を取得して現場に出たときより、資格を取るために学校に入学したときのほうがギャップが大きかったんです。入学する前は私のなかで筋肉や骨についてがっつり勉強すると思っていたんですが、実際は脳血管や内臓系などもあって・・・(笑)
こんなに大変だとは思いませんでしたね。
実習では急性期と老健、クリニックの3つを経験したんですが、人見知りだったので、コミュニケーションや実際に患者さまに初めて触れるときはすごく難しさを感じました。
整形外科クリニックに3年半勤務していたんですが、学生時代から独立したいという想いがあったので早く経験を積みたくて、2年目から老健の非常勤という形で2つ掛け持ちでやらせていただいて。
当時休みはほとんどなかったんですが、施術や人と話すのが好きになっていたので、楽しかったですね。
桜井さんが独立したきっかけは何ですか?
元々独立しようとは思っていました!
まず、2021年から週末開業という形で物件を借りて活動していて、1年経ったら完全に独立しようと考えていました。そして、去年の2022年に病院を退職して完全に独立しました。
1年で独立しようとは思っていたんですが、売上が病院から頂いていたお給料を超えたら独立しようとも思っていて。週末開業で広告を出そうと思って、先に独立していた先輩に聞いておすすめされた広告を開始しました。
それでありがたいことにお客さまが来てくださり、そのお客さまからご紹介などでまたさらに来てくださったんです。週末だけの開業でもしっかり売上が出て、予定通り1年で完全独立できました。
桜井さんの現在の活動について教えてください!
現在は整体院を個人とグループの両軸でおこなっています!
まずグループは、同級生のセラピストが集まって天元メディカルグループとして整体院を展開していて、7店舗あるうちの1店舗の運営に携わっています。そのほかに別で個人で整体院『櫻』を運営しているんです。
整体院は腰痛専門でやっているので、腰椎ヘルニアの方や狭窄症の方も来られます。その多くが、年齢のせいにしていたり、整形外科で手術と言われてしまったりしているんです。そう言われて諦めている方がほとんどなんです。
そういった方々が、症状や年齢などに関係なく、何事も諦めることなく挑戦していただきたい。これが私の整体院のコンセプトですね。
施術では毎回、お客さまに不調の原因や改善のポイントなどの知識を伝えています。動作を見て、今日は〇〇の状態なので〜と説明して、予防の運動もずっと同じことはおこないません。
あとは、柔軟性というよりも適切な身体の使い方をしっかり伝えていますね。
日常生活でやるべきことを、お客さま自身が理解して帰っていただく。これを意識しています。私が関われる時間なんて、頻度が多い方で週に1回ほどなんです。
それも1時間程度の時間なので、それ以外にお客さまの日常生活での協力が必要なのはしっかり伝えます。
LINEもお教えしていて、セルフでおこなってほしい運動などの動画をお送りしたりもしています。それから施術が終わった後も、アフターケアとして何かあれば連絡くださいという感じですね。
正直少し見れば、自宅でもセルフでストレッチや運動をしてくださっている方とそうでない方はすぐにわかるんですよ。
以前セルフでおこなっていない方がなんでなんだろうと考えた時に、やり方がわからなくなって続かない方や、間違っておこなっている方がいらっしゃって、それ以降はご自宅でも見返してくださいということで、動画を送るようにし始めましたね。
そういったアフターケアには、しっかりと力を入れています。
病院のリハビリは、受けられる期間に150日や180日などの期限があります。その期間のリハビリでは足りない方が、けっこう来られるんです。筋ジストロフィーの方も来てくださいます。
正直治すことはできないですけど、機能向上のためにアプローチしたり、適切な動きを指導したりしています。
このタイミングで関節を曲げて、どの関節から動かすのか明確に指導することで、筋ジスで歩けなかった方が歩けるようになったり、立ち上がりなどの日常動作がスムーズにおこなえるようになったり。
そういった方のお手伝いができるのは、理学療法士の経験と知識があるからだと思います。やはり臨床で多くの患者さまを見させていただいて、それがそのまま現在の自身の引き出しになっているので、本当に理学療法士になってよかったと思います。
桜井さんの活動への想いはありますか?
お客さまを笑顔にしたいと思っています!
私の整体を受けてくださる方には、全員笑顔になっていただきたいです。
身体に不調がある方は、それが理由でどこか諦めていることがあると思うんです。いろいろやりたいことを諦めてしまっている。私はそういった方々に、やりたいことができることを伝えたいですし、できることを増やしたいと思っています。
最終的には、いつまでも健康で年齢に関係なく、たくさんのことに挑戦する方を増やしていきたいですね。
桜井さんの今後の目標はありますか?
地域で一番認知される整体院で在りたいですね!
整体院としての目標は、地域から一番認知されてより多くの方を健康にすることです。現状問い合わせがどんどん増えてきていて、セラピストを増やそうと考えています。
確実に目標のレベルに近づいているので、今後より一層力を入れていきたいと思います。
また、何かあったらあそこに行けばいいという存在で在りたいですね。さすがに骨折した方も全員きて欲しいというわけではないですが、身体の不調を感じた方の受け皿になりたいと。そう思っています。
ただ、通ってもらうことが目的ではなく自立できて卒業していってほしいので、そういう点でも信頼していただいて、何かあったときの第一選択肢になればいいなと思います。
ゆくゆくはパーソナルトレーニングもおこないたいなという想いがあって。整体院にはスポーツをやられている方がけっこう来てくださるので、トレーニングの分野でもアプローチしていけたらなと。
身体の状態が良くなっていくと、メンテナンスで来る方もいらっしゃるので、そういった方へのアプローチとしても、トレーニング要素を入れられれば、健康寿命を延ばしたり、パフォーマンス向上につながったりすると思っています。
やっぱりお客さまは、再発が一番嫌だと思うんです。一度辛い経験をしてまた同じ経験は誰もしたくないでしょう。私自身もトレーニングをするのが好きなので、再発予防を含めて整体でコンディショニングをおこなう整体×ジムをコンセプトにパーソナルジムを経営していきたいと考えています。
トレーニングを通して筋力向上や栄養指導だけでなく、姿勢の改善や身体のメンテナンスなどもおこない、本当の健康を手に入れる。そしてそれをいつまでも継続できるような方を増やしたいですね。
いつまでも健康でいるためには普段の生活のなかでの意識が必要不可欠です。やはりお客さまの協力が必要なんですよ。私はその意識の入り口になって一緒に頑張りたい。そんなジムを経営したいと思っています。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
年齢や立場なんて関係なく、何事も挑戦してほしいです!
元々自分も独立したいとは思っていたんですが、正直できる気がしないと思っていたんです。もっとさかのぼれば、学生のときも勉強が難しすぎて、理学療法士を辞めてやるとすら思っていました。
今病院に勤務しているセラピストで辛い思いをされている方もいらっしゃると思いますが、諦めずに挑戦したほうがいいと思います。よく言いますが、やっぱりやらずに後悔するよりやって後悔するほうが良いと思っていて。
私自身できる気がしないところから、諦めずに動いて今があるという経験をしているので、本当にそう思いますね。
学生の方ですでにいろいろとチャレンジしたい方もいらっしゃると思うので、後悔しないよう挑戦してほしいですね。
私もそういった方が挑戦する勇気を与えられるよう、より一層活動していきます。
桜井 涼(さくらい りょう)
理学療法士の資格を取得後、整形外科クリニックに勤務。2年目から老健の
非常勤として掛け持ちで働き、経験を積む。その後2021年から週末開業をし、2022年に完全独立。現在はグループでの整体院の店舗と個人の整体院『櫻』
を運営中。来てくださるお客様を笑顔にしたいという想いで活動している。