セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
資格取得からサロン「ココから~Body Conditioning」の開業に至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
千代田さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
理学療法士になろうと思ったきっかけを教えてください!
大学時代のホームヘルパーアルバイトがきっかけでした!
私は工学部の大学を卒業してから、理学療法士の専門学校に進学しました。
大学在学中にホームヘルパーのアルバイトをしていて、重度の障害を持った方に接したことが理学療法士を目指すきっかけになったんです。
障害がある方が少しでも動けさえすれば、ヘルパーも障害者もお互いが楽になれると考えたんです。
また工学部在学中に、機械よりも人と接していたいと考えるようになりました。
就職を考えた際に訪問リハビリを見学して、これだと直感的に思ったんです。
工学部の大学を卒業後、病院でヘルパーとして働きながら夜間に理学療法士の専門学校で勉強していました。
理学療法士として現場に出てみてどうでしたか?
自分が得たスキルを生かせないもどかしさがありました!
理学療法士の資格を取得して、急性期と慢性期のある病院に10年、訪問リハビリや介護施設、放課後デイサービスの施設に3年勤務し、たくさんの現場を経験できたんです。
病院という組織には、たくさんのリハビリスタッフが在籍し、担当者が休んだとしてもチームでフォローできるというメリットがあります。
その反面、治療を継続しておこなうためにその患者さまに合った個別のメニューを提供できなくなるというデメリットもあるんです。
自己研鑽のために院外研修で磨いたスキルが、現場では患者さまに提供できないもどかしさを感じていました。
そう悩んでいたときに、患者さまに「独立しちゃえば?」とお言葉をいただいて、独立を決意しました。
現在の事業やタウトニングについて教えてください!
タウトニングは整体やリハビリの概念を覆すと考えています!
現在では、多くの患者さまに来ていただいています。可能な限りサービスを提供するために、時短で効果を出す方法がないかと探していた際に、タウトニングに出会ったんです。
タウトニングは、臨床経験10年目の理学療法士の先生を、新米の理学療法士が超えられるスキルだと考えています。
タウトとは、しわがピンと張るという意味で、タウトニングの語源となっています。ストレッチはピンと張った状態から、さらに筋肉を伸ばすので筋繊維を痛めてしまうんです。
筋肉が緩んだ状態や硬い状態、断裂した状態では張力は弱くなってしまいます。
タウトニングは、関節を万全な状態に持っていくことを目的としたコンディショニング方法なんです。
また、タウトニングの技術を盛り込んだ靴のインソールも、完全オーダーメイドで作成しています。
店舗での施術だけでなく、訪問看護のサポートから介護保険を利用したリハビリもおこない、育児相談や健康講座など、多岐にわたり活動しています。
事業に対する想いを教えてください!
予防医療として早めにおこなうことの重要性を伝えたいです!
私が活動をおこなう根底には、その方らしい健幸を育んでほしいと思っています。
また、タウトニングの価値を上げたいという想いがあります。
タウトニングを用いて施術をおこなうなかで、患者さまの身体の癖がかなり違うことを感じました。その身体の癖は、成長期と密接に関係していることに気づいたんです。
知り合いの理学療法士の生後3カ月赤ちゃんの股関節検診で、診断名がついた赤ちゃんの股関節の動かし方を相談されたことがありました。赤ちゃんでも寝返りを始めると、ゆがみや股関節の左右差がでてしまいます。
この経験から、究極の介護予防は赤ちゃんから始めたほうが良いと考えたんです。
現在では、高齢者の予防医療が周知されるようになりました。しかし、本当に大切なのは、若い世代からの予防医療です。
活動について今後の展望はありますか?
トレーナーの方など多方面でタウトニングを伝えたいです!
現在は価格を高めに設定していますが、今後は別の収入次第で価格を下げたいと考えています。
価格が下げられれば、タウトニングによって幸せにできる方も増やせると考えているんです。
先日、タウトニングの学会に参加した際に、全身の関節の動きを取り入れたタウトニング体操を発表しました。
タウトニング体操をするだけで、可動域と筋出力が上がるという結果が出たんです。
ラジオ体操は、動的ストレッチではありますが、真面目におこなうと静的ストレッチに近くなるので、筋出力が落ちてしまう可能性があります。そこで、ラジオ体操に代わるような体操を考案したかったんです。
実際、タウトニング体操を実際に体験した方には、感動していただいています。
今後は、日本中のトレーナーの方にタウトニングを伝えたいと考えています。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
世の中の当たり前が必ずしも良いとは限らないんです!
今おこなっていることが本当に正しいのかということは、自分自身で確かめてください。
自信がもてなければ、本当に素晴らしいサービスの提供はできないんです。
また日々の業務に満足せず、自己研鑽を怠らないでほしいです。
世の中で良しとされているものが、必ずしも良いとは限らないということを知っておいてください。当たり前になっていることが良いとは限らないんです。
日々の施術でも、これは本当に正しいのかという勘が働くセンサーを持っておきましょう。
千代田 直之(ちよだ なおゆき)
理学療法士の資格取得後、現在は「ココから〜Body Conditioning」を開業。次世代のコンディショニング方法『タウトニング』にて完全オーダーメイド施術やセルフケア指導、オーダーメイドインソールの作成など幅広くおこなっている。