セラピスト取材メディア『THERA-FIL』は、平均寿命ではなく健康寿命を延ばすために、病院以外で本当の健康を届けるために活躍しているセラピスト(Therapist)を1つの記事(Film)として取り上げています。
柔道整復師が整骨院開業に至るまでにどのようなストーリーがあったのでしょうか。
宮崎さんのFilmを覗いてみましょう。
目次
宮崎さんが柔道整復師になろうと思ったきっかけを教えてください!
スポーツに携わる仕事に就きたいと思ったことがきっかけです!
学生時代にサッカーをしていたこともあり、元々スポーツトレーナーになりたかったんです。当時はプロスポーツ選手に帯同している方をイメージしていました。
しかし調べてみると、スポーツトレーナーになるためには、大学進学やスポーツ業界に精通した方とのつながりが必要など狭き門だと知り、スポーツトレーナーの夢は断念したんです。
ただ一般企業に勤めて会社員として働くイメージが全く湧かず、スポーツに携わる仕事に就くことを諦めることができなかったんです。
サッカーをしていたときに整骨院に通っていたことを思い出し、柔道整復師の仕事に関心を持ちました。
スポーツに関する事業を立ち上げ、人の役に立ちたいと思っていたことも柔道整復師を目指すようになったきっかけの一つです。
柔道整復師として現場に出た感想を教えてください!
学生時代にもっと勉強しておけばよかったと思いました!
学生時代は、特に柔道整復師のイメージにギャップを感じることはありませんでした。元々興味のある分野だったので、解剖学などの座学も嫌いではなかったですね。
ただ専門学校3年生になるまでは、全く勉強せずにバイトをしていたので、クラスのなかでも下位の成績でした。
自分のなかで3年生の夏頃から勉強を始められれば大丈夫という考えがあり、当時は何とかなると思っていました。
何とか資格を取得しいざ現場に出てみると、知識が足りないと感じたことが率直な感想です。
学生時代は国家試験に合格するための勉強をしていたので、現場で必要となる土台の知識が身についていませんでした。
今でも学生時代にもっと勉強しておけば良かったと思うことはあります。
宮崎さんが現在の事業に至るまでの経緯や内容を教えてください!
複数の整骨院勤務を経て開業に至りました!
国家資格取得後、今の自分の基盤となっている保険診療の整骨院で5年間勤務し、さまざまな経験をさせていただきました。勤務して5年目の頃、新たに福祉事業を始めたんです。
しかし、私のやりたいことと合致しなかったことや自費診療に関心があったので、転職を決めました。
転職先では2年間勤務し、関心があった自費診療での施術をおこなっていました。ただ院の方針によりお客さまとの不必要な会話を制限されていたんです。
当時の私はわがままだったと思いますが、施術を通して人の温かみを提供したいという考えがあったので、それができないのであれば働き続けるのは難しいと悩んでいたんです・・・
そんなときに、別の院を経営されている方から「うちで働かないか」と声をかけていただき、再度転職しました。
2度目の転職で働き始めた職場は、10店舗以上あるようなグループ院のなかの一つでした。
ただ、誘ってくださった方と別の方が運営されており、実際に働いてみると事前に聞いていた雇用条件と異なっていたので、どのように対応していくべきか考えていたんです。
また、同時期に結婚を考えていたことや現在一緒に事業をおこなってる先輩から「一緒に会社を設立しないか」と声をかけていただいたタイミングも重なり、退職を決めました。
その後は先輩とともに独立し、整骨院を開業し運営しています。
宮崎さんの現在の具体的な事業内容やコンセプトを教えてください!
不調からの卒業を目指した整骨院を経営しています!
今まで複数の整骨院での勤務経験で、その場しのぎの治療や通院を続けるという現場を、何度も目の当たりにしてきました。
私は少しでも早く不調が改善して、そのまま卒業してもらいたいという想いがあったので、自身の院では『不調からの卒業』という院のコンセプトとして掲げているんです。
整体、自律神経、栄養学の3つの要素からアプローチしてサービスを提供しています。
またイメージとしては、学校の保健室のように誰でも相談しやすい場所として認識していただき、何か困ったときに相談できる存在になりたいと思っているんです。
宮崎さんが活動するうえでの信念や軸はありますか?
サポートできることがあれば、私が持っている知識や経験はすべて提供したいと思っています!
まずは、当たり前ではありますがその方の悩みを解消できるよう全力でサポートしたいです。
少しでも悩みを抱えている方の力になり、お客さまが「ここに来てよかった」「先生と会えて生活が変わった」などのポジティブな気持ちになってもらえると嬉しいです。
身体の悩みや不調で、本来やりたかったことを諦めないでほしいと思っているので、そのためにも自分の提供できる知識や経験、何かサポートできることがあればすべて提供していきます。
また、不健康な生活習慣が原因で病気を患って父を亡くした経験があります。
生活習慣を改善できるアドバイスを伝えられると良かったのですが、当時の私は何も伝えることができませんでした。
それがすごく悔しかったですし、それが現在の院での活動につながっています。
以前、お客さまのバックグラウンドを勝手に想像してしまい、お客さまにとって本当に必要となる治療を提供できなかったことがあるんです。
現在は一人ひとりに適したベストなものを提供して、お客さまのやりたいことができたうえで、元気に過ごしてほしいと思っています。
宮崎さんのこれからの活動への展望を教えてください!
治療家にもお客さまにも優しい院にしたいと思っています!
今後はスタッフを増員し、仕事を分担することで私たちの時間を確保し、以前よりもセラピスト教育に時間を使いたいと考えています。
私も柔道整復師として自分のやりたいことができず、人の温かみがなく無機質な治療を会社に求められるなど、さまざまな悩みを抱えながら整骨院の開業に至りました。
私と同じようにさまざまな悩みを抱える方々と一緒に働きながら、私が経験してきたことを伝えて、力になりたいんです。
技術はもちろんですが、考え方や経営についても知ってもらいたいと思っています。
教育以外の活動も視野に入れているのですが、まずは目の前にいる方のために必要なサービスを提供していきたいです。
現在は現場で施術をしていますが、今後は経済的、時間的にも余裕がある状態で経営をおこなっていきたいと考えています。
治療費などの金銭面の負担を可能な限り減らすことができれば、経済的な利益を考えない、本当の意味で人助けとしてお客さまに施術ができるはずです。
THERA-FILを通して伝えたいことはありますか?
セラピストのことをもっと知ってほしいです!
素晴らしい技術を持ち、性格も真面目な方が多くいらっしゃると思います。しかし症状を治していくためには技術だけではなく、お客さまとセラピストの相性も大切な要素の一つです。
お客さまのなかには、自分に合ったセラピストを見つけるのに苦労されている方もいるかもしれません。しかし絶対に諦めないでください。
1つの治療院が合わなかったとしても、必ずほかの場所で自身に合ったセラピストに出会えるはずです。
そのようなセラピストがこのTHERA-FILにはたくさん掲載されていると思うので、ぜひ記事を読んでみてください。
熱い想いをもってそれぞれの分野で活動されているセラピストが多くいらっしゃいます。
症状が改善することを諦めず、治療院へ足を運ばれてください。必ず症状を改善するために必死になって動いてくれるセラピストに出会えるはずです。
宮崎 光一(みやざき こういち)
柔道整復師の資格取得後、複数の整骨院勤務を経験。
自身の整骨院勤務経験を生かし、『不調からの卒業』をコンセプトとした整骨院を開業。保健室の感覚で行ける治療院を目指し、今後の事業拡大に向けて奮闘中。